男性更年期を防ぐ日常生活の知恵

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男性更年期障害

男性更年期を乗り越えるための日常生活の知恵

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更年期のおそれを自覚した時、生活方法を変えることで、更年期の予防や乗り切る方法を考える必要があります。


男性更年期を防ぎ、乗り切るための、食事や運動、ストレス解消法などを考えます。


これは、男性更年期なんて自分には関係ないと思っている人にみ、糖尿病や高血圧を防いで健康増進を図っている人にも役立ちます。



◆ 更年期と食生活


更年期と食生活

中高年を迎えると、自然と食事に対する嗜好も変わってきます。このとき、健康に注意した献立を考えることと、それまでと同じ内容とでは、中高年の健康の差は大きく変わってきます。


1.食事は腹八分


80歳過ぎても、かくしゃくとして活躍している男性の多くは、「食事は腹六、七分で充分」と口を揃えて言います。


中高年になると、基礎代謝が低下しますから、十腹分ではエネルギー過多になってしまいます。


基礎代謝とは、何もしなくても必要となるエネルギーの事で、心臓を動かしたり、体温を維持したり、生命を維持するだけに必要なエネルギーの事です。


基礎代謝は筋肉を活動させて体温を作ることに最も多くのエネルギーを使いますが、40代を過ぎると、筋肉は衰えて、基礎代謝量は目に見えて低下してきます。


また、活動も減り、体力も衰えてきます。したがって、基礎代謝だけでなく、日常の生活活動で必要となる生活代謝量も低下します。


こういう状態で、若い頃と同じ食欲で、同じ様に食べていると、エネルギーは余り脂肪となって蓄積されて行きます。これが生活習慣病の引き金となります。


血糖、血圧、中性脂肪、コレステロールなどに気をつけなくてはなりません。中高年になったら、カロリーの高い食事は控えめに、野菜は多く、間色は控えめに、です。


2.ネバネバ食品を取り入れる


中高年にオススメなのが、ネバネバ食品です。納豆、オクラ、山芋、長芋、ナメコなどヌルヌルした糸を引く食品です。


これらの食品は、前立腺がんを予防するのに効果的な食べ物として認められています。


特に、山芋・長芋には男性ホルモンと似た作用があり、また免疫力を高めるβカロテンも多く含まれています。ビタミンAやCも豊富に含まれています。

ネバネバ食品は、男性更年期と健康そのものの両方に有効な食品です。



◆ 更年期とスポーツ


更年期とスポーツ

中年太りと言われるように、中高年になって体内に脂肪が蓄積されると、体力が低下します。


重要なことは、脂肪太りはテストステロンの働きを鈍くする点です。肥満は、動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病などの原因となるだけで無く、テストステロンの低下と大いに関係があります。


中年太りを防ぐには、水泳やウォーキング、テニスが良いと言われます。


これらのスポーツを無理にならない程度に嗜んでおくと、脂肪を減らすだけでなく、心肺機能を高め、テストステロンの活性を維持してくれます。


水泳やテニスが良いと言われても、プールやスポーツセンターへ行く暇の無い人もいます。


この場合には、水泳やテニスでなく、歩くことがお奨めです。毎日の通勤時間に30分歩くとか、1つ前の駅で降りて歩くとか、とにかく歩く事が重要です。


歩くだけでは物足り無い、という人には生涯スポーツがお奨めです。何でも構いません。遠くへ出かけたり、仲間が揃わないと出来ないスポーツは長続きしないので生涯スポーツには合っていません。



◆ 更年期と肥満


肥満は男性更年期にとって大敵です。肥満はテストステロンの働きを妨げます。

テストステロンが低下すると、糖分や蛋白質が脂肪に変わり易くなります。その結果、脂肪の付きやすい腹部の筋肉がゆるんで、ビール樽のような体型になり、体型が女性化してゆきます。


テストステロン補充療法は、糖分の代謝を良くし、脂肪に変わる量が減って、筋肉を再建する方に回されるようになります。

肥満防止の第一は食べ過ぎないことです。これに尽きます。


ダイエット食に細心の注意を払うべきは、若い女性ではなく中高年男性の方です。



◆ 更年期とアルコール・ニコチン


過度のアルコール摂取と喫煙が身体に良くないことは誰でも知識としては知っています。

中年以降の男性にとっては、若い頃以上に体にダメージを与えます。


ところが、この時期の男性は、役職も中間管理職、管理職となりベテラン社員としての活躍が期待されています。家に帰ると、子供の高校進学、大学進学などでストレスに取り囲まれています。


アルコールや喫煙についつい手を伸ばしてしまう年代でもあります。


体内に摂取されたアルコールは、2〜10%は、呼気、排尿で発散されますが、残りの大部分は、十二指腸や空腸で体内に吸収され、肝臓に入り、そこで分解されます。


このアルコール分解のためのアルコール脱水素酵素を肝臓は持っているのですが、日本人はその働きが弱いことが知られています。


日本人は欧米人と比べて、比較的にアルコールに弱いのです。夜更けの繁華街を歩くと、泥酔している日本人を良く見かけますが、欧米ではこういう光景は先ず見られません。


煙草の吸い過ぎにも同じ様なことがいえます。動脈硬化を引き起こし、ED(勃起不全)の原因ともなります。



◆ 更年期と水分摂取


中高年の男性で、夜間の頻尿をおそれて、寝る前には水分を摂らないという人を耳にします。


たしかに、前立腺肥大症の影響で夜間の頻尿をもたらしますが、他方からだ全体の脱水症状は、腎臓をはじめとする器官に悪い影響を与えます。日中は良く水分を摂った方が良いです。

脱水症状は、尿路結石のおそれも出てきます。


中高年期になると、からだ全体が脱水傾向になってきます。年齢を重ねる毎に、からだは乾いて行きますので、歳をとればとるほど、水分の摂取を心がけるべきです。


例えば、高年で脳梗塞になり、治療後のリハビリとしては1日に2リットル以上の水を飲みます。中高年の水分摂取はそれだけ重要と言えます。


とくに、男性ホルモン補充療法でテストステロン注射を続けている人は、副作用として血液がどろどろになって血栓が出来易くなっていますので、水分摂取には十分心掛ける必要があります。


更年期を自覚したら、男性でも女性でも水分を摂ることに十分注意するべきです。



◆ 更年期とがんの予防


前立腺肥大症には危険が潜んでいます。前立腺肥大症と思っていたところが、実はそれが前立腺がんで有ったという例は少なく有りません。


前立腺肥大症は加齢に伴いホルモンバランスが崩れ、前立腺に良性の腫瘍が出来る病気ですが、腫瘍が悪性の場合、前立腺がんとなってしまいます。


前立腺肥大症の温熱治療の患者さんの5%にがんが発見されたという報告もあります。


はじめは自覚症状を伴なうことも無い「潜在がん」と言う状態です。症状が進んでゆくと、排尿困難、残尿感、頻尿など肥大症と変わらない症状が表れてきます。


がん細胞の成長によって大きくなった前立腺が尿道を圧迫するようになるからです。

前立腺がんは、日本では高齢者の発生がんの第三位ですが、北欧やアメリカでは第一位を占めています。


死亡率も第一、二位に位置し、実は大変危険な病気です。この時の治療としては、抗男性ホルモン療法、放射線療法や免疫療法が適応となります。


何となく更年期症状の自覚のある人は前立腺特異抗原の血液検査をおすすめします。


国立がんセンターの「がんを防ぐ12か条」を紹介します。更年期を迎えた人にとっても貴重なアドバイスとなります。


1. バランスのとれた栄養を摂る

2. 毎日、変化のある食生活を

3. 食べ過ぎを避け、脂肪は控えめに

4. お酒はほどほどに

5. タバコは吸わないように

6. 食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多く摂る

7. 塩からいものは少なめに、あまり熱いものは冷ましてから

8. 焦げた部分は避ける

9. カビの生えたものに注意

10.日光に当たりすぎない

11.適度にスポーツをする

12.からだを清潔に


前立腺がんの早期には、他のがんと同様にほとんど症状は有りません。


排尿障害などの症状が表れた時には、がんはかなり進行しています。ですので、前立腺がんを早期に発見するのは難しいことです。


がんの治療では早期発見・早期治療が原則です。したがって定期健診が最も有効な方法であると言うしか有りません。



◆ 上手な睡眠のとり方


上手な睡眠のとり方

睡眠には2通りある事は普通に良く知られています。

睡眠はまず浅いノンレム睡眠からはじまり、第一段階、第二段階、第三段階、第四段階と深まります。


寝返りなどして第二段階が出現し、この時レム睡眠が現れます。


レム睡眠が平均20分続いたあと、再びノンレム睡眠に入って行きます。こうした事が1晩で3,4回繰り返されます。


早朝になると、レム睡眠の頻度が高くなり、睡眠は次第に浅くなって行きます。


この様な睡眠は何を意味しているのか。まず、ノンレム睡眠の深い眠りは、脳を休ませる働きをしています。自律神経系を安定させ、呼吸数は覚醒時より低いレベルを示します。


脳は、大脳皮質が進化するに連れて、大量のエネルギーを要求され疲弊しています。この疲れを休ませることによって機能を維持しています。テストステロンの活動も活性化されます。


レム睡眠の役割は、骨格筋などの運動器の緊張を休ませる働きをしています。

こうして、ノンレム睡眠とレム睡眠は、交互に脳の休息と筋肉の休息を繰り返しています。


ところが、更年期を迎えると、睡眠は浅くなります。具体的に言うと、夜中に目が醒めたり、朝早く目が醒めたりします。多くの高齢者が実感していることです。


睡眠のシステムが崩れると、早朝のホルモン分泌を妨げ、更年期障害と言われる不定愁訴の原因にもなります。

十分な睡眠を維持するために必要な体内物質は、脳の松果体から分泌されるメラトニンです。

メラトニンの産出にとって強い因子は、光を浴びることです。外に出て、日を浴びて散歩するだけでも、十分なメラトニンを産出することになります。


昼間外回りの営業マンは、ステレスが多いのにもかかわらず、更年期障害が少ないと言うデータがあります。

良質な睡眠を摂れているのが理由の1つです。